44年前の今日、11月30日は、私にとって新しい人生が始まった日です。
バイトを終え、友の待つマージャン卓へ急いでいた帰り道。
21時を過ぎた頃、18歳の私に突然の転機が訪れました。
緩やかなカーブを走るZ400の前に、突如現れたヘッドライト――。
ピーポー、ピーポー…。
救急車の中で横たわる自分の姿。下半身が切り落とされたような激痛。
「ごめんなさい…」
病院へ駆けつけてくれた両親に、思わず口にした言葉でした。
脊髄を損傷し、1年半の入院生活を経て、43回もの「第2の誕生日」と呼べる記念の日々が過ぎていきました。
良いことも悪いことも、その年ごとの記憶とともに通り過ぎていきました。
そして今。
故郷に救われ、職場に恵まれ、家族や友とともに生きられる喜び。
今日、この場所に立っていられることの幸運を、心に深く感じています。
長く生きていれば、いろんなことが起きるもの。良いことも、悪いことも。
失ったものの大きさと引き換えにして、多くの得たものに気づかされる特別な日。
だから、やっぱり明日は今日よりもっともっと良い日になると信じたい。
だって、今日は11月30日「いい未来の日」なのだから。





